6匹目?!
先週の日曜日、訳あって近所の普段通らない道をブラブラしていた。
そうしたら向こうの竹薮の方からものすごい必死な猫の鳴き声というより叫び声が!
猫の声には超敏感な私たち。どんどん近づいていくと、
どうもその声は竹薮からではなく、竹薮に隣接しているお家の裏からのよう。
そこでそのお家に声を掛けてみたが、誰も出て来られないので
これは緊急事態、すみません、と思いながら勝手に家の裏へ回ってみた。
そこで見たものは、ネズミ捕りの檻にかかっていた仔猫。
これは大変、すぐにでも放してやりたいけれど、一応他人のうちだし、
もーしかしたら飼っている仔猫でケージ代わりに使ってはるなんてことが
あるのかもしれないし?!とりあえず家の人に 知らせなければ、と
小一時間後その方に会えて出来事を伝えたのです。
そこで聞いた驚愕の事実とは?!
この仔猫はおうちで飼っている(といっても外飼い)猫が産んだ子で
飼えないのでネズミ捕りをしかけて捕まえた 。
が、他に飼ってくれる人もおらず、保健所へ というのも、、、で
そのままになっていたらしい。
即、「うちで預かりましょうか?」と提案。ありがたいとのことで
早速キャリーを持って再訪、うちに連れてきました。
しかしネズミ捕りからキャリーに移すときは大変。
仔猫は恐怖で逃げようとして必死で小さい牙と爪で対抗、
悲鳴を上げながらガチャガチャやっていたら、親猫が素っ飛んできた。
私たちを見てすぐに逃げていったけれど、その姿は胸にジーンときた。
夫、私とも手から流血(大げさ)しながらもよくやく身柄確保。
早速以前犬猫預かりの際に使っていた離れ(といっても小屋みたい)
にケージなどを置いてそこで解放。
人間への不信感は半端なく、小さい体でシャーシャーフーフー
精一杯反抗してくる。そら仕方がないよね、怖い辛い思いしたんだもの。
病気を持っている可能性もあるし、うちの猫達とは一緒にできない。
でも急に冷え込む日がやってきたので、仔猫1匹寒い離れに置いておけない。
とりあえずは病院へ連れて行ったが、怯えと威嚇がすごくて結局キャリーに
入って毛布に包まれた姿のまま診察。先生顔もちゃんと診れていない(笑)
検査等もちろんできず、ノミ取りと虫下しをもらって終了。
その後早速虫も出たようなので、体も洗って母屋の一室に連れてきた。
そのお家の方は、ご近所なのでもちろん知っている方。お世話にもなっている。
今回のことで恐縮されてその後も野菜など持ってきてくださる。
今までも何度か飼い猫が子供を産んで、育った子もいれば育たなかった子もいるし
家族の方が処分したときもあるらしい。
親猫に避妊手術をしないといけないのはわかっているとはおっしゃる。
今回この仔猫がネズミ捕りに捕まってから、親猫は最初のうち
ネズミや虫を獲っては檻の上に置いて行っていたがそのうち諦めたらしい。
もう一匹いる兄弟は檻に入ったこの子の側で寝ていたらしい。
この状況を虐待みたいなこと、と自分でもおっしゃってた。
ごはんはあげていたけど食べなかった、と。
その割には痩せ過ぎていることはないんだけど、一体何日あの中に居たのか。
以前の私ならこんなことを見聞き目の当たりにしたら怒りまくっていたと思う。
信じられへん!と非難しまくり。
しかし不思議と今回そんな感情は全くなく、
ただこの仔猫をうまいこと救い出そう、とそれだけ。
ご近所のこれからも関わりあるおうちのことなので、
無意識のうちに自己防衛が働いてその人を悪く思わないような思考回路に
なっただけかもしれないけれど。
今回のことでこの方もバツの悪い思いをされたと思う。
田舎のことなので、今までなら見て見ぬフリされていた部分もあっただろうに
何の事情も知らない何のしがらみもない新参者が
ひょんな事からお節介な口を出してきた。
その時は何にも思わなかったけれど、後からジワジワ自分たちのしたことは
そういうことだったのかなとわかっておかしい(笑)
めっ
私たちの顔を見る度に唸って噴いていた仔猫も、1週間経って
ごはんの催促に鳴くようにまでなった。抱っこするとグルグル言う。
最初はドブ臭のするウンチをしていたが、今ではそちらもまともになってきた。
一応預かりということで、飼い主希望の人を探してもらっている(はず)。
昨年末預かった仔猫たちが、ひー、ふー、みー、よーだったので
その続き、いつ、で仮名はいっちゃん。いい子のいっちゃん。
もう一匹の兄弟が捕まったらその子も預かることになっている。
その子はむーちゃんになる予定だが、側で檻に掛かったいっちゃんの様子を
見ているからなかなか捕まることはないだろう。
小さい体で寒い冬を乗り越えられればいいけれど。
なにはともあれ、いっちゃんは幸せになるのです。
私にアニマルコミュニケイトの能力があったなら、
いっちゃんのお母さんに、
いっちゃんはもう大丈夫、元気にしています、と伝えるのになあ。